MBAとは?資格との違い・費用・受験方法・修了後のキャリアを解説

MBAとは:資格ではなく学位。学ぶこと・通い方・費用・入試を整理

MBA(Master of Business Administration)とは、経営学を修めた人に与えられる修士の学位です。日本語では経営学修士や経営管理修士と呼ばれ、ビジネススクールと呼ばれる大学院で、経営戦略・マーケティング・会計・ファイナンス・組織などを体系的に学びます。

試験に受かれば名乗れる資格ではなく、大学院を修了して得る学位です。日本では、夜間や土曜に働きながら通える課程も多く、ビジネスとMOT(技術経営)の専門職大学院だけで32大学32専攻(入学定員3,199人、令和8年5月1日現在)があります。

国内MBA・MOT受験予備校のMBAロンダリング編集部が調べました。制度・学費・数字は、2026年10月13日〜11月5日に文部科学省と各大学院の公式資料で確かめた時点のものです。

MBAの要点

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項目内容
正式な名前Master of Business Administration。経営学修士・経営管理修士など
種類学位(資格ではない)。大学院を修了して得る
学ぶこと経営戦略、マーケティング、会計、ファイナンス、組織、統計など
期間多くは2年。1年や1年半の課程もある
通い方全日制/平日夜間と土曜/土日/オンライン
学費(修了までの目安)国立の標準は2年で約135万円。私立は調べた例で約332万〜445万円(約332万円は1年制)
入り方書類と面接のほか、小論文や筆記がある大学院も。主な入試の倍率(出願÷合格)は2〜4倍が多い
1枚でわかるMBA:経営学の修士の学位で資格ではない。国内のビジネス・MOT専門職大学院は32大学32専攻、在学生の社会人は91.5%、国立の標準の学費は2年で約135万円

MBAの中身が分かると、次に迷うのは「自分のキャリアに本当に必要か」と「国内のどの課程が合うか」です。自分にMBAが必要かどうかから整理したい方は、無料相談で今の仕事とこれからの希望をお聞かせください。フォームの必須はお名前とメールアドレスだけで、送信すると2〜3営業日以内に担当者から連絡があります。

MBAとは何か

MBAは、企業や組織の経営を学ぶ大学院の課程を修了して得る学位です。始まりは、1908年に米国のハーバード・ビジネス・スクールが設けた世界初のMBAプログラムです。1924年にはケースメソッド(実際の企業の事例で議論する授業)が授業の中心になり、今も多くのビジネススクールが取り入れています。

日本では、学位の正式な名前は大学院ごとに違います。「MBA」という名前の学位が法令で決まっているわけではありません。

MBAは資格ではなく学位

公認会計士や中小企業診断士のように、試験に受かって登録する資格とは別のものです。大学院に入学し、決められた単位を取り、修士論文や課題研究などの要件を満たして修了すると学位が授与されます。履歴書には資格の欄ではなく学歴の欄に、「○○大学大学院 経営管理研究科 修了(経営管理修士(専門職))」のように大学院名と学位名を書くのが正確です。

国内のMBAは2種類:修士課程と専門職学位課程

「国内MBA=専門職大学院」と思われがちですが、修士課程のMBAもあります。たとえば慶應義塾大学、一橋大学の経営管理、筑波大学の経営学は修士課程です。この記事では、大学院がMBAと案内している課程をどちらもMBAとして扱います。修了までの要件は違います。

国内のMBAの2種類:修士課程は修士論文か特定の課題の研究成果が要り、学位は修士(経営学)など。専門職学位課程は30単位以上で論文は制度上必須でなく、学位は経営管理修士(専門職)など
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修士課程専門職学位課程(専門職大学院)
目的研究能力か、高度な専門職の能力高度専門職の養成
修了の要件30単位以上と、修士論文か特定の課題の研究成果30単位以上。制度上、論文は必須ではない(神戸のように論文を課す大学院もある)
教員・授業大学院ごとの設計実務家教員3割以上、事例研究や討論
評価大学全体の認証評価5年以内ごとに分野別の認証評価
学位の例修士(経営学)、修士(経営)経営管理修士(専門職)、経営学修士(専門職)
大学院の例慶應、一橋 経営管理、筑波 経営学早稲田、神戸、グロービス、一橋 ICS(英語で学ぶ国際企業戦略専攻)
出典:大学院設置基準、専門職大学院設置基準、文部科学省「専門職大学院制度の概要」(令和7年12月)、各大学院の募集要項

日本でMBAに通う人はどのくらいいるか

文部科学省の資料によると、ビジネス・MOTの専門職大学院の入学者は、平成27年度の2,274人から令和4年度の2,888人まで増え、令和7年度は2,653人でした。在学生の91.5%は社会人です。この数に修士課程のMBAは入っていません。

授業は働きながら通う前提で組まれたものが多く、神戸大学MBAの2026年度の入学者71人のうち40歳以上は37人、一橋大学の経営管理は平均36歳です。

MBAで学ぶこと

最初に経営の基礎科目を広く学び、その後に専門の科目やゼミに進むのが一般的です。例として、早稲田大学ビジネススクールの必修コアは、リーダーシップ、マーケティング、ファイナンス、ビジネス会計、人材・組織、経営戦略、ビジネス統計、技術・オペレーションのマネジメントの8科目です。

授業の進め方も大学院の個性が出るところです。慶應義塾大学は授業の約3分の2がケースメソッドで、一橋大学の経営管理は少人数のワークショップを2年間必修にしています。研究に重きを置くか、討論に重きを置くかで、合う大学院が変わります。

通い方:全日制・夜間と土曜・土日・オンライン

仕事を続けるかどうかで、選べる大学院が変わります。スマホでは表を横に動かせます。

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通い方大学院の例向く人
全日制慶應 MBA、早稲田 全日制、一橋 経営分析仕事を離れて集中する
平日夜間と土曜早稲田 夜間主、一橋 経営管理、筑波、都立都市部で働きながら
土曜と平日夜のオンライン神戸(土曜は対面)、横浜国立(平日夜はオンライン中心)土曜に通える
土日名古屋商科大学平日の勤務が読めない
オンラインビジネス・ブレークスルー大学院(BBT)、グロービス オンライン校通学が難しい
向く人は編集部の見方。出典:各大学院の公式サイト

通える範囲の大学院をまとめて見るなら、国内MBA・MOT入試情報に国公立・私立・MOTの主な大学院を並べています。オンラインの選択肢はオンラインMBAの記事で解説しています。

学費:国立の標準は2年で約135万円

修了までの学費の棒グラフ:国立の標準135万円、一橋157万円、早稲田 全日制332万円(1年制)、名古屋商科大学 MBA 341万円、早稲田 夜間主380万円、慶應 MBA 約445万円
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大学院学費修了までの目安
国立の標準(筑波など)入学料282,000円+年535,800円1,353,600円
一橋 経営管理入学料282,000円+年642,960円1,567,920円
早稲田 全日制大学の案内の総額3,321,000円(1年制)
名古屋商科大学 MBA入学金270,000円+年1,570,000円(2027年度)3,410,000円(計算)
早稲田 夜間主大学の案内の総額3,800,000円
慶應 MBA初年度2,227,600円(2026年度入学者)約445万円(2年目も同額と仮定した推計)
出典:各大学院の学費のページ・募集要項。学費は変わることがあるので、出願前に確かめてください

専門職大学院や修士課程には、厚生労働省の専門実践教育訓練給付の対象の課程があります。受講費用の50%(年40万円まで)から、条件を満たすと最大80%(年64万円まで)が支給されます。一橋の経営管理のように一般教育訓練(上限10万円)の場合もあります。本人の雇用保険の加入期間などの条件があり、手続きは入学の前(早稲田の案内では2週間前まで)にハローワークでするので、早めに確かめます。

MBAの受験方法:入試の中身と難易度

国内のMBAの入試は、書類と面接のほか、小論文や筆記が加わる大学院もあります。出願は大学卒業が基本で、卒業していない人にも個別の資格審査の道があります(早稲田・慶應は22歳以上)。求められる職務経験も、不要(慶應 MBA)から入学時に1年以上(神戸)、満3年以上(早稲田)まで幅があります。英語スコアは必須でない入試が多い一方、京都大学や一橋大学の経営分析のように要る入試もあります。

倍率(出願÷合格)は、主な入試で約1.5倍から8.0倍です。詳しくはMBAの難易度と倍率の一覧で比べています。大学院ごとの入試は、一橋・早稲田・慶應・神戸・筑波の記事にまとめています。管理職や経営者向けのプログラムはEMBAの記事をご覧ください。

国際認証と、海外MBAとの違い

ビジネススクールの質を第三者が評価する国際認証には、AACSB・EQUIS・AMBAがあります。日本の認証校は次のとおりで、3つすべてを持つのは名古屋商科大学です。認証は大学院を比べる材料の1つで、これだけで自分に合うかどうかは決まりません。

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大学院AACSBEQUISAMBA
慶應義塾大学○——
名古屋商科大学○○○
早稲田大学○○—
一橋大学(経営管理専攻・国際企業戦略専攻)○——
立命館アジア太平洋大学○—○
国際大学○——
立教大学(経営学部・経営学研究科)○——
京都大学 経営管理大学院—○—
中央大学 戦略経営研究科——○
同志社大学 ビジネス研究科——○
出典:AACSB・EFMD(EQUIS)・AMBA の認証校の一覧。—は一覧に無いもの

海外のMBAは、授業が英語で、出願に職務経験、英語のスコア、GMAT・GRE(大学院の出願に使う共通の試験)を求める学校が多くあります。国内でも、一橋の ICS のように英語で学び GMAT か GRE が必須の課程があります。学費と期間は国と学校で大きく違うので、志望校の公式で確かめます。

MBA取得のメリットとデメリット

メリットは、経営を体系的に学べること、議論やレポートを通じて論理的に考えて説明する訓練になること、異業種の同級生とのつながりができること、最終学歴を更新できることです。

デメリットは、時間と費用です。夜間のプログラムでも、授業に加えて予習やレポートの時間がかかります。たとえば早稲田の夜間主は平日2〜3日と土曜に履修する例が多く、土曜だけや平日だけでは修了できません。学位を取っただけで年収や役職が自動で変わるものでもないので、何のために学ぶのかを先に決めておくことが大切です。

MBA取得後のキャリア

修了後の道は、編集部の整理では大きく3つに分かれます。今の会社で続けるなら平日夜間と土曜の課程や企業派遣の入試が、仕事を離れて転職や起業に備えるなら全日制も候補になるなど、合う大学院も変わります。

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修了後の道確かめられる例
今の会社で活かす(昇進や異動、新しい事業の担当)当校の講師に、進学を機に希望していた事業企画部へ異動した例がある
転職する(コンサルティング会社や事業会社の企画職など)当校の講師にも、修了後に大手コンサルティングファームへ転職した例がある
起業・事業承継(自分の事業を始める、家業を継ぐ)慶應は起業希望者やファミリービジネス後継者を MBA の対象に挙げ、早稲田の全日制には事業承継者の入試がある

修了後の変化を公表している大学院の例として、グロービス経営大学院の卒業生調査があります(2024年10〜11月、配信7,887人・回答2,602人で回答率33%。前身のプログラムの卒業生を含む)。回答者の95.0%が処遇やキャリアの面で良い変化があったと答え、良い変化の内訳(複数回答)は「ビジネスで実績を高めた」1,693人、「年収が増加した」1,489人、「昇進した」1,246人でした。「年収が増加した」と答えた人の平均年収は、入学時と現在を比べて1.75倍です(年収の幅の選択肢から計算した値で、無回答の人もいます)。1校の調査で増えた人だけの平均なので、MBA全体の数字として読まないように注意します。

他にもどんなキャリアの変化があったか、無料相談でお話しします。

MBAが向いている人・取るまでの流れ

編集部の見方では、向いているのは「今の仕事の課題を経営の視点で解きたい人」「職種や業界を変えたい人」「事業を承継する・起業する予定がある人」です。専門の知識を1つだけ深めたいなら、MBA以外の大学院や資格のほうが近い場合もあります。

STEP
目的を言葉にする

修了後にどうなっていたいかを書き出します。大学院の書類でも必ず問われるところです。

STEP
通い方と予算で候補を絞る

仕事を続けるか、通える場所、自己負担の額を決めて、入試情報から候補を3校ほど選びます。

STEP
要項で条件と日程を確かめる

職務経験の年数、英語スコア、筆記の有無、出願の時期を確かめます。出願の機会は、早稲田や慶應のように年2回の大学院もあれば、神戸のように1回の大学院もあります。

STEP
書類と試験の準備をする

研究計画書・志望理由書・小論文・面接の準備は、合わせて数か月を見込みます(編集部の見方)。

STEP
出願・受験する

書類は取り寄せに時間がかかる証明書から先にそろえます。

このうち、いちばん迷いやすいのは最初の2つです。無料相談では、今の仕事と目的を伺い、MBAが本当に必要か、必要なら国内のどの課程が合うかを一緒に整理します。書類や小論文、面接の準備をどの順番で進めるかも、志望校に合わせてお話しします。

よくある質問

MBAとは何の略ですか?

Master of Business Administration の略で、日本語では経営学修士や経営管理修士と呼ばれます。

MBAは資格ですか?

資格ではなく学位です。大学院を修了すると授与されます。

MBAと修士の違いは何ですか?

MBAは修士の一種で、日本では通称です。正式な学位名は、修士課程の修士(経営学)や、専門職学位課程の経営管理修士(専門職)などです。研究を中心にした経営学の修士課程は、MBAと呼ばないこともあります。

MBAの取得にかかる期間はどのくらいですか?

多くは2年です。早稲田の全日制は1年制(延長で最長2年)で、神戸は1年半の修了を勧めています(2年も可)。

MBAの費用はいくらですか?

国立の標準は2年で約135万円、私立は調べた例で約332万〜445万円(約332万円は1年制)です。給付金の対象になる課程もあります。

文系でなくても取れますか?

取れます。早稲田は学部の専門を問わず、神戸の2026年度の入学者71人のうち29人は理系出身です。

MBAを取ると年収は上がりますか?

上がると言い切れる全国の統計は、今回確かめた範囲では見つかりませんでした。1校の例ですが、グロービスの卒業生調査では、回答者2,602人のうち1,489人が「年収が増加した」と答えています。

働きながら取れますか?

取れます。平日夜間と土曜、土日、オンラインの課程があります。一橋の経営管理と金融戦略は、2026年度の入学者の全員が社会人です。

参考資料

自分にMBAが必要かどうか、無料相談で整理しませんか?

MBAは時間も費用もかかるので、「取るべきか」から考えて構いません。国内のどの課程が合うのか、今の経歴でどの入試が現実的かも一緒に確かめられます。

MBAロンダリングは、国内トップMBAの修了者が講師を務める国内MBA・MOTの受験予備校です。無料相談では、今の仕事と目的を伺ったうえで、候補の大学院と準備の順番を整理します。

フォームの「お問い合わせ内容」に、今の仕事とMBAで実現したいことを書いていただくと話が早く進みます。無料相談はこちらからお申し込みください。

Yoshito.S(監修・MBAロンダリング講師)

監修:Yoshito.S 一橋大学大学院経営管理研究科修了
メガバンクでの金利マーケット業務等を経て一橋大院にてMBAを取得。修了後、アセットマネジメント会社や事業会社にて資産運用業務に従事。金融出身者向けの受験指導を強みとする。 

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Shohei.T 代表
一橋大学大学院経営管理研究科修了。MARCH卒業後、新卒で大手営業会社に入社し、コスト削減や新規事業開発を経験。その後、一橋大学大学院経営管理研究科に進学し、修了後は兼ねてから志望していた大手コンサルティングファームに転職。入社3年で2度昇格しマネージャーに昇格した後、戦略コンサルティングファームに転職し、マネージャーとして大手企業の事業戦略や新規事業戦略の策定のPJをリード。学歴ゆえに志望する企業・業界に入社出来ない人を救いたいという思いからMBAロンダリングを立ち上げる。国内MBAを活用し、転職と昇進を成功させた実体験をもとに、MBAロンダリングのサービスの全体監修を務める。