オンラインでMBAを取得するには?おすすめスクールと選び方ガイド【2025年版】

MBAをオンラインで取得するという選択肢があるのをご存知でしょうか?数年前からオンラインでの講義を開始するビジネススクールが登場し始め、国内・海外に関わらずその数は増え続けています。国や地域を飛び越えてパソコンさえあれば講義が受けられるのがオンラインMBAの最大の魅力ですが、その講義の質としてはどうなのでしょうか。ディスカッションがプログラムの根幹になるMBAですが、クラスメイトとのコミュニケーションはうまくできるのか、などなど今回は近年注目されているオンラインMBAのメリット・デメリット、その実情について詳しく解説していきます。
オンラインMBAとは?講義はどのように行う?
オンラインMBAとはその名の通りオンラインでMBAプログラムの講義を行うものです。その中には講義の映像を格安で配信するものやケーススタディなどディスカッションをオンライン上で行うもの、生徒がチャットで発言するものなど、実は様々な形態があります。
まず、オンライン授業形態には大きく分けて3種類の型が存在します。
- Live Online(遠隔対面)
これはオンライン上での対面授業を指し、講師との対面だけでなくグループディスカッションなどのクラスメイトとのコミュニケーションを交えながら進む形式の授業も含まれます。また、ディスカッションに加え生徒がチャットで意見を発する場合もあるなど対面とはまた違った発言機会があり、近年最も注目されている形態と言えるでしょう。国内ではグロービズ経営大学院大学がこの形式を取り入れており、MBAプログラムの基盤とも言えるディスカッションに重きを置くスタイルはオンラインでも活かされています。 - MOOC(動画配信)
MOOCは講師が行う講義を撮影し、その動画をオンライン上でいつでもどこでも視聴できるというものです。一般的に「オンライン授業」と言うとこちらを思い浮かべることが多いのではないでしょうか。世界的にもMOOCで開講しているビジネススクールは多く、ハーバードやMITなどの超一流大学でもMOOCを取り入れています。また、MOOCは各大学の講義を集めたプラットフォームで配信されることが多く、courseraやedxなどが有名どころです。大学によってはMOOCで学位取得もできるため、費用がだいぶ抑えられるのも魅力の一つでしょう。 - Blend(混合型授業)
こちらはその名の通りオンライン授業と対面授業を混ぜた形式です。その形態はビジネススクールによって様々ですが、例えば年間のプログラムのうち大半はオンラインで講義やディスカッションを行い、3回はスクールのある現地に赴き対面での授業を行う、などです。ただ、現在はこのコロナ禍により対面授業は免除されているビジネススクールもあります。
オンラインMBAのメリット・デメリット
では、オンラインMBAには実際にどういったメリット、反対にデメリットがあるのでしょうか。
オンラインMBAのメリット
・場所を選ばない
最大のメリットと言ったらなんと言ってもこれだと思います。通常、MBAを取得するとなれば国内であっても毎日講義を受けるための移動時間は馬鹿にはなりません。海外MBAを目指すのなるとなおさら、退職して移住する必要が当然出てきますが、オンラインで講義を受けられるとなれば仕事を続けながら海外MBAの講義を受けることも可能です。また、逆に自分が出張や異などで遠方に引っ越さなければならない場合も、問題なく同じビジネススクールで講義を受け続けることができます。
・費用が安く抑えられる
これも大きなメリットでしょう。オンライン講義を実施しているビジネススクールは限られますが、実際に通うよりも費用が安く抑えられることが多いです。海外オンラインMBAの授業料の平均は600万円ほどで、通常海外での生活費も入れると2000万円以上かかることもめずらしくないことを考えると、費用面での選択肢の幅が大きく広がります。
オンラインMBAのデメリット
・コミュニケーションにはコツが必要
これは昨今のテレワークでも言えることかもしれませんが、チャットやディスカッションでの発言の機会が設けられているとは言え、対面ではないコミュニケーションには慣れるまでに時間がかかります。講師やクラスメイトとの会話の間やオンライン特有のタイムラグを読むことも重要ですが、何よりもオンラインではより積極的な姿勢が必要になってきます。講師は生徒の表情を読んで話を振ってくれるわけではなく、発言しないことには他に意思表示をする術が無いからです。空気を読もうとして臆することなく、まずは積極的に発言して授業に参加していくことが大切でしょう。
・ネットワークの構築がしづらい
ビジネススクールには実務経験の豊富で志の高い同士が集い、そこで築いた関係性は卒業後も実際のビジネスにおいて大きな武器になることはしばしばです。通常、ビジネススクールに通っていれば直接ディスカッションを交わしたり、飲み会でプライベートな相談をしたりとクラスメイトとコミュニケーションを取る機会はとても多いですが、オンラインになればその分関係は希薄になりやすくなります。
メリットともデメリットとも言える…番外編
オンラインMBAであれば決まった時間に講義を受けにビジネススクールに通う必要はないので、仕事終わりや週末など自分の好きな時間に講義を受け、プログラムを進めることができます。ただし、これには注意も必要で、「この月までにこの科目を完了させる」「この日までにレポートを提出する」といったタイムマネジメントは自ずと自分自身で行わなければなりません。スクールに通っていれば半ば強制的に守れる締め切りも、自分次第になるということです。
オンラインでMBAの学位が取得できるビジネススクール
ここでは、国内・海外それぞれでオンラインでMBAの学位が取得できる主要なビジネススクールを紹介します。
国内ビジネススクール
- マサチューセッツ大学MBA
日本にいながらアメリカのマサチューセッツ州立大学のMBAが取得できるプログラム。
英語条件:TOEIC700点以上
学費:290万円 - BOND-BBT MBA
オーストラリアのBOND大学とインターネットを活用したマネジメント教育事業を展開している株式会社ビジネス・ブレークスルーが連携して提供するオンラインプログラム。
英語条件:TOEIC 600点以上/TOEFL(CBT213以上・BT79以上・PBT550以上)/IELTS 6.0以上
学費:288万円 - グロービズ経営大学院大学
ライブ配信×双方向のディスカッション形式で講師と学生がリアルタイムで参加する授業を展開する日本語MBAプログラム。
英語条件:無し
学費:300万円
海外ビジネススクール
- Warwick Business School(イギリス)
Financial TimesのオンラインMBAランキングで1位に輝いたイギリスのビジネススクール。
在学年数:2年
学費:£41,500(約620万円) - IE Business School(スペイン)
オンライン授業とマドリッドでの対面授業の混合形式で進むプログラム。
在学年数:17〜24ヶ月
学費:51,200ユーロ(約634万円) - University of Massachusetts Amherst: Isenberg(アメリカ)
100%オンライン、オンライン&対面の混合型を自由に選択できる。
在学年数:2年
学費:約3,500ドル(約370万円)
まとめ
いかがでしたでしょうか。近年取り入れているビジネススクールが増えているオンラインMBAプログラム。場所を選ばず費用は抑えながらも、講義の質は対面式に劣らないことから、選択肢の一つとして検討してみるのもいいかもしれません。一口にオンラインMBAと言ってもその授業形態や教育理念はビジネススクールによって様々です。オンラインの中でも自身の希望に沿ったMBA取得を目指すため、吟味することが重要です。今回はオンラインMBAとは何か、そのメリット・デメリットを中心にご紹介しましたが、少しでも志望校選びのお役に立てれば幸いです。

監修:Yoshito.S 一橋大学大学院経営管理研究科修了
メガバンクでの金利マーケット業務等を経て一橋大院にてMBAを取得。修了後、アセットマネジメント会社や事業会社にて資産運用業務に従事。金融出身者向けの受験指導を強みとする。
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